近年の夏の猛暑は、学校の校庭や保育園・幼稚園の園庭において深刻な熱中症リスクをもたらしています。現在、グラウンドの改修や新築の設計を進めている設計事務所様、または教育施設や公園の環境改善を検討されている自治体担当者様にとって、「夏の暑さ対策」は避けて通れない最優先課題ではないでしょうか。
本記事では、優れた保水性と気化熱効果によって「涼しいグラウンド」を実現する土壌改良技術「ヘルシークレー工法」について、その仕組みや採用するメリット、設計への組み込み方を詳しく解説します。

目次
学校グラウンド・園庭整備計画で「熱中症対策」が現在は最優先される背景
日本の夏は年々厳しさを増しており、最高気温が35℃を超える猛暑日や40℃に迫る酷暑日が珍しくなくなりました。子どもたちが日常的に活動する学校の校庭や公園や幼稚園・保育園の園庭では、今まさに安全な環境づくりが強く求められています。
表面温度が時に50℃を超えるクレイグラウンドの危険性
一般的な土(クレイ)のグラウンドは、夏の強い直射日光を浴びると表面温度が45℃〜55℃近くまで上昇することがあります。大人よりも小さく地面に近い位置で活動する子どもたちやお年寄りやワンちゃんは、地面からの強い照り返し(輻射熱)を直接受けるため、熱中症のリスクが極めて高くなります。「暑すぎて外で遊べない」「体育の授業や外遊びを中止せざるを得ない」といった事態は、子どもたちの健やかな発育にとっても大きな課題です。
砂埃(防塵)とぬかるみ(泥濘)のジレンマ
従来のグラウンド管理において、夏場の乾燥による「砂埃」は近隣住民からの苦情の原因となりやすく、頻繁な散水作業が必要でした。一方で、水はけを良くしようとすると土が乾燥しやすくなり、逆に保水性を持たせようとすると、雨上がりに長時間の「ぬかるみ(泥濘)」が発生してグラウンドが使えなくなるという、相反する課題に悩まされてきました。

ヘルシークレー工法とは?クレイ舗装のグラウンドや園庭や公園の暑さを抑えるメカニズム
これらの課題を根本から解決するために開発されたのが、土壌改良技術「ヘルシークレー工法」です。本工法は、既存の土、または新材の土に土壌団粒化資材「HCソイルアジャスト」を配合・撹拌(かくはん)することで、土本来の風合いを残して透水・保水力を劇的に向上させる技術です。
【気化熱効果】路面温度の上昇を抑制する驚異の保水力
ヘルシークレー工法の最大の特長は、土壌内部に膨大な水分を蓄えることができる「極めて高い保水力」にあります。雨水や夜間の結露、あるいは事前の散水によって土壌に蓄えられた水分が、日中の強い日差しによって蒸発する際、周囲の熱を奪う「気化熱効果」を発揮します。これにより、路面温度の上昇を物理的に抑制し、周囲の体感温度を下げることに成功しました。

グラウンドや園庭の砂埃(防塵)とぬかるみ(泥濘)の同時解決
独自の団粒構造を形成するため、高い保水性を持ちながらも優れた透水性(水はけの良さ)を両立しています。線状降水帯の豪雨後でも表面に水が溜まりにくく、早期にグラウンドを使用できます。また、乾燥時には適度な湿潤状態を長期キープするため、土のパサつきを抑え、強風時の砂埃の飛散を大幅に軽減します。
| 評価項目 | ヘルシークレー工法 | 従来のクレイ舗装(一般的な土) |
| 夏の表面温度 |
気化熱効果により上昇を大幅に抑制(マイナス5℃〜10数℃の抑制効果を発揮)。
|
直射日光により45℃〜55℃まで上昇し、強く熱い照り返しが発生する。
|
| 透水性(水はけ) |
非常に高い。団粒構造の形成により、局地的集中豪雨後も早期に使用可能。※雨量やその場所の排水環境により異なります。
|
表面に水が溜まりやすく、一度泥濘化すると乾燥まで多くの時間を要する。
|
| 保水・防塵性 |
適度な湿潤状態を長期キープ。土のパサつきを抑え、砂埃の飛散を抑制。
|
乾燥するとすぐに自重を失い、強風時や活動時に激しく砂埃が舞う。
|
| 環境・安全性 |
天然由来の素材や環境省が定める安全基準値を全てクリアした材料を使用し、利用者・児童・園児への安全性が担保。
|
経年変化により、締固まりすぎて硬化するか、逆に泥濘化が進行しやすい。 |
設計事務所・自治体様が今、この工法を検討・採用すべき理由
学校や園庭の整備計画は、十年以上先を見据えた重要な投資です。設計事務所の皆様や自治体の施設管理担当者様がヘルシークレー工法を採用すべき具体的なメリットは以下の3点に集約されます。
① 自治体担当者様:子どもたちの安全確保と「ヒートアイランド対策」の実現
自治体の教育委員会や都市計画課にとって、学校や公園の安全性向上は最優先事項です。ヘルシークレー工法を導入することで、熱中症による救急搬送リスクを低減し、夏場でも安全に外遊びやスポーツができる環境を住民に提供できます。また、地域におけるヒートアイランド現象の緩和にも寄与するため、SDGs(持続可能な開発目標)の推進や環境配慮型の公共事業としても強力な実績となります。
② 設計事務所様:プロポーザルで勝つ「高付加価値な設計提案」
設計コンサルタントとして自治体や学校法人にプロポーザル(提案)を行う際、「ただ綺麗なグラウンドを造る」だけでは差別化が困難です。「地球温暖化・酷暑対策を施した全天候型クレイグラウンド」としてヘルシークレー工法を設計スペックに組み込むことで、施主が抱える「夏の安全対策」「近隣への砂埃対策」という深刻な悩みを先回りして解決する、説得力のある提案が可能になります。
③ 共通のメリット:散水・補修にかかる中長期的な維持管理コストの削減
導入時のイニシャルコストだけでなく、運用時のランニングコスト削減も見逃せません。
-
散水回数の激減: 高い保水性により、砂埃を抑えるための毎日の散水作業にかかる水道代と人件費を大幅にカットします。
-
補修頻度の低減: 優れた透水性・排水性により、雨水による土の流出(わだちや窪みの発生)を防ぎ、グラウンドの平坦性を長く保ちます。これにより、補充土の購入や重機による転圧補修の費用を削減できます。

園庭やグラウンドにある既存の土を活かす「現地での改良」でコストを抑えた施工も可能
ヘルシークレー工法は、新設のグラウンド整備だけでなく、「既存のグラウンドの土をそのまま活かした既存土改良」も可能です。これにより、土の全面入れ替え工法に比べて残土処分費用を大幅に抑え、予算が限られた改修工事にも柔軟に対応できます。※全ての現状土が再利用できるとは限りません。
設計事務所様が図面や特記仕様書に記載するための標準断面図、歩掛(ぶがかり)データ、各種第三者機関による試験エビデンス(使用材料の溶出試験、透水保水試験結果など)はすべて揃っており、スムーズに設計へ組み込んでいただけます。

工法標準仕様書・CADデータのダウンロードはこちら
設計事務所様向けのCADデータ(標準断面図)や特記仕様書案、自治体様向けの予算化検討用資料をご用意しております。
今の時代に求められる、利用者や子どもたちに優しい持続可能なグラウンド・園庭・公園づくりに向けて、まずは資料のご請求や工法等に関するご質疑などお気軽にご連絡お待ちしております。各資料の一部などは下記よりダウンロードしていただけます。
詳しい価格を知りたい方はこちら 図面や各工法資料をお求めの方はこちら 参考価格を知りたい方はこちら 土壌・工法についてのご相談はこちら 水たまり・ぬかるみ、土埃・砂ぼこり対策のことなら
「土のスペシャリスト」にご相談ください!
元請・下請工事問わず、誠心誠意対応します
