なぜグラウンドには「粒度調整真砂土」を優先すべきか。素材の性能を最大化する、その一歩先の工法

「そのグラウンドは、本当に安全か?」 「数年後も、利用者は快適に使えるか?」 「限られた予算内で、施主が心から満足する品質を提供できるか?」

施設の設計に携わる皆様は、プロジェクトの根幹を成す「土」を選ぶという、重い責任を常にその肩に背負われています。土の選定は、施設の価値、利用者の安全、そして未来の維持管理コストのすべてを左右する、決して妥協の許されない決定です。

この記事では、その重責に応えるための明確な技術的指針を提示するとともに、なぜプロの仕事として「粒度調整真砂土」を“最低条件”として指定すべきなのか、その論理的根拠を解説します。そして、その優れた素材の性能すらも最大化する、さらに一歩先の最適解をご提案します。

なぜ「普通の真砂土」では、プロの仕事とは言えないのか

仕様書に、安易に「真砂土舗装」とだけ記すこと。それは、将来のクレームの種を自ら蒔いていることに等しい行為だと、私たちは考えます。山から採掘されたままの「普通の真砂土」には、設計担当者が予見すべき3つのリスクが内包されています。

 

① 排水不良による「ぬかるみ」

粒の大きさが不揃いな真砂土は、雨水や踏圧によって細かい粒子が隙間を埋め尽くし、容易に固結します。いわゆる「目詰まり」を起こした土は透水性を失い、雨が降るたびに水たまりやぬかるみを発生させ、施設の稼働率を著しく低下させます。

② 粉塵化による「砂埃」

土の表面が乾燥すると、粘土分やシルトといった微細な粒子が飛散し、砂埃となります。これは近隣への環境問題に発展するだけでなく、利用者の健康を害するリスクも伴います。

 

③ 粒径のばらつきによる「擦過傷」

不揃いな真砂土には、角の立った粗い石礫が含まれていることがあります。このようなグラウンドで転倒すれば、軽微であるはずの怪我が、深い擦過傷につながる危険性も否定できません。これらのリスクを放置することは、プロフェッショナルとしての責任を果たしているとは到底言えないのです。

 

 

普通の岩瀬砂 改良岩瀬砂

「粒度調整真砂土」を指定すべき絶対的な理由

前章で挙げたリスクを回避し、グラウンドの品質を担保するためのプロフェッショナル・スタンダード。それが「粒度調整真砂土」です。

これは、採掘した真砂土を篩(ふるい)にかけ、グラウンド舗装に不適切な粗すぎる粒子や、目詰まりの原因となる細かすぎる粒子(シルト・粘土分)を取り除いた、いわば“選び抜かれた土”です。

この「粒度調整」という工程を経ることで、土は均質な粒子で構成され、適度な締まり具合と空隙を両立。結果として、排水性は向上し、砂埃は抑制され、安全性も高まります。

施主や利用者の安全と快適性を守るために、「粒度調整真砂土」を指定すること。それは、設計担当者として当然果たすべき最低限の責務であると、私たちは断言します。この章の知識は、ぜひ貴社の標準仕様としてお役立てください。

 

 

しかし、その選択が“最善”とは限らない。粒度調整真砂土が抱える「構造的限界」

さて、多く方は、優れた「粒度調整真砂土」の選定こそがゴールだとお考えかもしれません。しかし、私たちは、もう一つの核心的な問いを、敢えて皆様に投げかけたいと思います。「優れた“素材”を“敷き詰める”だけで、本当に十分なのでしょうか?」

答えは「否」です。なぜなら、どれだけ優れた素材であっても、それはあくまで“素材”の議論に過ぎず、踏圧や降雨に長年さらされるグラウンド全体の“構造”として見た場合、避けられない「限界」が存在するからです。

粒度調整真砂土も、経年と共に粒子は破壊・細分化し、徐々に目詰まりを起こしていきます。結局は、土が本来持つべき立体的な網目構造「団粒構造」が失われ、透水性は低下していくのです。素材の入れ替えは、この問題の根本解決ではなく、時間稼ぎに過ぎません。

 

 

素材の性能を最大化する「一歩先の工法」- ヘルシークレーという答え

その構造的限界を突破する、私たちの答え。それが、土を“入れ替える”のではなく、土そのものを理想的な状態に“創り変える”『ヘルシークレー工法』です。

この工法は、現地の土、あるいは粒度調整真砂土に、独自の土壌団粒化資材「HCソイルアジャスト」を混合・攪拌し、土壌全体を強固で安定した「団粒構造」へと再構築します。

これは、単に優れた素材を“点”として敷き詰めるのではなく、グラウンド全体を一つの巨大な透水・保水フィルターという“面”として機能させる、全く新しい発想の転換です。団粒構造は、雨水を速やかに浸透させる(透水性)と同時に、必要な水分を保持して砂埃を防ぎ(保水性)、さらに気化熱作用で熱中症リスクを低減させる効果も発揮します。

素材(点)の議論から、工法(構造)の議論へ。その視点の転換こそが、施設の価値を最大化する鍵なのです。

 

 

施設の未来のために。設計者が本当に「指定」すべきものとは

設計者の皆様が、施主と利用者の未来のために本当に「指定」すべきものは何でしょうか。 それは、単なる「土の種類」という仕様ではありません。長期にわたる安全性、快適性、そして低い維持管理コストを約束する「性能」そのものです。

「10年後もぬかるまないこと」「真夏でも、子どもたちが安全に走り回れること」。 私たちのヘルシークレー工法は、そうした“性能”を仕様としてお約束できる、唯一無二の技術です。

貴社が手掛けるプロジェクトの価値を、未来永続的に高めるために。 そして、何よりも利用者に「笑顔にさせる土」を届けるために。 貴社の優れた設計思想を、最高の形で実現する技術パートナーとして、ぜひ一度、私たち専門家にご相談ください。

 

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