雨上がりのグラウンドは水たまりや泥濘(ぬかるみ)ができて足場が悪く、使用を断念せざるを得ない状況が多いのではないでしょうか。
この記事では、グラウンドの排水を改善し、雨天後でも快適に利用できる施設にするための3つの対策をご紹介します。
これらの対策を組み合わせることで、水たまりや泥濘を大幅に軽減し、グラウンドの利用効率を向上させることができます。
目次
グラウンドの排水不良の原因
グラウンドの排水不良は、様々な要因が複合的に絡み合って発生します。主な原因としては、以下の点が挙げられます。
表面排水の不良
グラウンドの凹凸や勾配不足があると、雨水がスムーズに排水されずに水たまりができてしまいます。
また、排水溝が落ち葉やゴミなどで詰まっていると、排水能力が低下します。
暗渠排水の不良
土壌の透水性が低いと、雨水が地中に浸透しにくく、暗渠排水の効果が薄れます。
暗渠管の配置が適切でない、または暗渠管が破損していると、排水機能が損なわれ、効率的に雨水を排水できません。
対策1:表面排水の改善
グラウンドの排水不良を改善するためには、まず表面排水を改善することが重要です。クレイグラウンドの排水不良は、7〜8割が表面排水の問題です。
表面排水とは、グラウンドの表面勾配を利用して雨水を排水する方法です。適切な表面勾配を確保することで、雨水をスムーズに排水し、水たまりや泥濘の発生を抑制することができます。
勾配の確認と修正
まずは、グラウンドの表面勾配が適切かどうかを確認しましょう。一般的に、クレイ舗装のグラウンドでは、0.3~0.5%(距離1mで3~5mm)の勾配が望ましいとされています。
しかし、実際の現場では、勾配が不足していたり、均一でなかったりするケースが見られます。測量機器を用いてグラウンドの勾配を正確に測定し、必要であれば修正工事を行いましょう。
凹凸の解消
グラウンド表面の凹凸も、排水不良の原因となります。轍(わだち)や窪みがあると、雨水が溜まりやすくなるため、平坦に整地する必要があります。表面を均一に整地することで排水が改善されます。
排水溝の清掃
排水溝が落ち葉やゴミなどで詰まっていると、排水能力が低下します。定期的に排水溝を清掃し、詰まりを取り除くようにしましょう。
対策2:暗渠排水の設置
表面排水を改善するだけでなく、暗渠排水を設置することも、グラウンドの排水対策として非常に有効です。
暗渠排水とは、地中に埋設したパイプや溝を通して雨水を排水する方法です。暗渠排水を設置することで、地中に浸透した雨水を効率的に排水し、グラウンドの含水率を下げることができます。
暗渠管の種類と選定
暗渠管には様々な種類があります。
- 有孔管: 管に小さな穴が開いており、そこから雨水が浸透します。
- 無孔管: 管に穴が開いておらず、接続部分から雨水が浸透します。
浸透トレンチ: 砕石などを詰めた溝に雨水を浸透させます。グラウンドの状況や土壌の種類に合わせて、適切な暗渠管を選定しましょう。
暗渠管の配置
暗渠管の配置は、グラウンドの排水効率を大きく左右します。一般的には、グラウンドの勾配に合わせて、等間隔に暗渠管を配置します。また、雨水が集まりやすい場所に集水桝を設置するのも有効です。
暗渠管の埋設深さ
暗渠管の埋設深さも、排水効率に関わってきます。深すぎると雨水が浸透しにくくなり、浅すぎると管が詰まりやすくなります。適切な埋設深さは、土壌の種類や地下水位などを考慮して決定する必要があります。
対策3:透水性・保水性土壌改良「ヘルシークレー工法」の導入
グラウンドの排水対策として近年注目されているのが、透水性・保水性に優れた土壌改良工法「ヘルシークレー工法」の導入です。
ヘルシークレー工法は、土壌に優れた水はけと保水性を持たせることで、砂ぼこり・土埃・泥濘を防ぎ、さらに地面からの気化熱作用により熱中症も予防します。
ヘルシークレー工法の特長
高い透水性: 土粒子を団粒化させ、多孔質状態を形成するため、一般的なクレイ舗装よりも排水性が優れています。
高い保水性: 約20ℓ/㎡もの保水量を誇り、保水状態の持続が可能なため、一般的なクレイ舗装よりも防塵効果が期待できます。
優れた排水性能: 浸透した水が濁水化しないため、暗渠排水管および路盤層の目詰まりを起こしにくいです。
泥濘防止: シルト分を凝縮し、団粒化させるため泥濘化しにくく、初期雨水による汚濁水流出の防止効果が期待できます。
低コスト&エコ: 現地土のリサイクル工法としても対応できます。
ヘルシークレー工法については、こちらのページをご確認ください。
お気軽にお問い合わせください!
ヘルシークレー工法についてご不明な点がございましたら、お気軽にヘルシー・スポーツ建設㈱までお問い合わせください。
専門家が丁寧に対応させていただきます。
まとめ:グラウンドの排水対策は総合的に!
グラウンドの排水対策は、表面排水、暗渠排水、そして土壌改良など、様々な方法を組み合わせることで、より効果的に行うことができます。
それぞれの対策方法には、メリット・デメリット、そして適用条件があります。グラウンドの状況や用途に合わせて、最適な対策方法を選ぶようにしましょう。
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